OCN IPv6 PPPoEが東京に来たので、NGNと併用しつつ対外疎通性を確保してみる

こんにちは。whywrite.it ネットワーク班のwhywaitaです。

OCN 「フレッツ光」対応 IPv6インターネット接続が先日東京にも対応しましたので、試してみました。

OCN 「フレッツ光」対応 IPv6インターネット接続

OCNが提供する、IPv6経由でのインターネット接続サービスです。

http://www.ntt.com/personal/services/internet/hikari/ipv6.html

実装としてはPPPoEを用いてトンネルを張り、NGNを経由してインターネットへ接続します。便利ですね。

環境

  • PPPoEを張るのはFWX120
  • 既にNGNの設定済み
    • ひかり電話あり
    • DHCPv6-PDで受け取ったアドレスを配下にRAで広報している

つまり、既存のNGNは外せない訳ですね。

作業

PPPoE セッションを張る

YAMAHAの提供するWebUIにおける設定生成能力には高いものがあります。今回のようにセッションを新しく生成するとき、私は基本的にWebUIで作業→CLIで手直し、というようにしてサクッと接続しています。

今回も同じようにいきます。

  • プロバイダ情報の設定
  • 「PPPoEを用いる端末型ブロードバンド接続(フレッツ 光ネクスト、Bフレッツなど)」
    • ユーザーID/パスワードは上記リンクにもあるとおり、IPv4で用いたユーザーIDのドメインを「ipv6.ocn.ne.jp」に変えたもの

これをするだけでとりあえずIPv6プレフィックスが降ってきました。

アドレスは付与されませんでした
IPv6プレフィックス: 2400:****:****:****::/56

どうやらDHCPv6-PDで付与されているようです。通常のIPv4もPPPoEでトンネルを張った後はDHCPでアドレスを拾っているようなので、合わせたんですかね?

ちなみにこれでPPPoEのセッションを張るのは3個目ですので、pp3に割り振られました。

恐らく生成されたであろうconfigを書いておきます。

pp select 3
 pp name PRV/3/1/5/0/0/0:OCNv6
 pp keepalive interval 30 retry-interval=30 count=12
 pp always-on on
 pppoe use lan2
 pppoe auto disconnect off
 pp auth accept pap chap
 pp auth myname ******@ipv6.ocn.ne.jp *****
 ppp lcp mru on 1454
 ppp ipcp ipaddress on
 ppp ipcp msext on
 ppp ccp type none
 ppp ipv6cp use on
 ip pp inbound filter list 1201 1202 1203 1204 1205 1206 1207 1299
 ip pp nat descriptor 1200
 ipv6 pp rip send off
 ipv6 pp dhcp service client
 pp enable 3
provider set 3 OCNv6
 provider dns server pp 3 3

IPv6アドレスを設定する

上記にもある通り、IPv6のプレフィックスは降ってきましたが、IPv6アドレスは指定されませんでした。状況的には/56のアドレスレンジを委譲されたようなものでしょうか。

とりあえずルーターとして用いるためにも、IPv6アドレスを指定してあげます。

ipv6 lan1 address dhcp-prefix@pp3::1/56

雑に最後の数字を1にしてみました。ルーターっぽいですね。

RA配布について

IPv6はRA(Router Advertisement)によって配下のマシンにおけるIPv6アドレスを自動設定出来ます。
が、YAMAHAルーター(少なくとも私の環境)では設定出来るのは1つのRAのみでした。
これがRAの仕様なのかYAMAHAルーターの仕様なのかは追って確認します。

以下のコマンドでprefix id(YAMAHAルーター内での管理番号)を付与します。NGNを用いている場合はprefix id 1が指定されていると思うので、被らないように2などにしておきます。

ipv6 prefix 2 dhcp-prefix@pp3::/64

次に以下のコマンドでRAするprefix idを指定します。配下のマシンでNGNを用いているものがあれば、prefix id 1のままにしておくことをおすすめします。

ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on

ルーティングについて

IPv6の対外疎通性を確保するためには今回張ったセッションから出て行く必要があるので、そのように設定します。

ipv6 route default gateway pp 3

もしNGN経由で出て行く必要があるのなら、そのレンジは別途ルーティングしてあげましょう。NGN全体で利用しているIPアドレスレンジが分かればいいのですが、今の所分からなかったのでとりあえず必要な分をルーティングします。

ipv6 route (NGN接続したいprefix)::/56 gateway dhcp lan2

実はこれでIPv6対外接続性が確保されます。RAによって配布されているIPアドレスはNGNのもので本体対外接続性は生まれないように思えますが、NGNでのIPアドレスをRAで配布しており、そのルーターとしてFWX120が指定されているため、FWX120に対外疎通性がある為下位のマシンにも対外接続が確保される訳です。便利ですね。

まとめ

という訳で、NGNと併用しつつOCN IPv6 PPPoEを試してみました。

しかしこれには不具合があり、RAで配布されているのはNGNのままなので、DNS情報に不備があったり(NGN内のDNSを参照するため)、IPv6接続チェックサイトでは対応していないことになる(Native IPv6ではないため)などの不具合が確認しています。

本来はRAをNative IPv6なOCN IPv6 PPPoEに変更し、適宜NGNアドレスを利用する、ぐらいが好ましいと思いますので、運用を調整しつつ移行したいと思います。


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